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4. 名無しのおっちゃん

2026年07月04日 01時22分 ID:2667845de6 (4/7) ID抽出 返信

そう言いながら掛け布団を足でずらし、ベッドから跳ねるようにして身を起こす。窓を開き、部屋を換気するついでに外を|眺望《ちょうぼう》する。漆色の空のなか、星がポツポツと至る所に点在し、まるでそれらの光を全て集約したかのような明るさで三日月が煌めいていた。
 
「なんだよ、まだまだ夜じゃん」

 起きた時の直感として、自分が普段よりも早くに起きたのだろうということは察していた。しかし、目に映し出された景色があまりにも"夜"過ぎたため、思わず苦笑してしまう。長期間の休みで崩れていた生活だが、先程の悪夢のせいで図らずも普段より遥かに早い時間に起きてしまったらしい。

 (まだ4時か、どうりで暗いわけだ)

 置時計をちらりと確認すると、時刻は午前の4時。登校する時間までは余分と言えるほどの時間がある。通学鞄にさっと必要なものを詰め込むが、ものの数分もしないうちに完了する。

 (喉乾いたな、お茶でも飲むか)

 寝起き特有の粘ついた喉を潤すため、自室を出て一階へと降る。途中トイレで軽く用を足してからリビングへと向かおうとするが、一つ異変に気づく。

 リビングの照明がついているのだ。家の両親は几帳面な方で、照明の切り忘れなんてことはまず有り得ない。ともすると、考えられる線はひとつ。誰かがリビングにいるということになる。


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